福島の農産品、都心と直結 58農業法人がチェーン店と提携 (1/2ページ)

福島県産品を取り扱う「旬八青果店」の左今克憲CEO(右)=4日、東京都港区(大渡美咲撮影)
福島県産品を取り扱う「旬八青果店」の左今克憲CEO(右)=4日、東京都港区(大渡美咲撮影)【拡大】

 全国の旬な農産物を東京都心の丸の内や浜松町などで販売するベンチャー企業「アグリゲート」(左今克憲代表取締役CEO)が、福島県内58の農業法人の入る「うつくしまふくしま農業法人協会」(高橋良行会長)と業務提携し4日、16店舗で県産の大根やカブなどの販売を始めた。同社のコンセプトは「都市においしい産直品を」だが、福島産は受け入れられるか。

 五反田に大崎(東京都品川区)、田町や浜松町(港区)、池尻と柿の木坂(目黒区)、そして道玄坂(渋谷区)。アグリゲートは都心を中心に「旬八青果店」を展開、すべて一等地だが店の構えは昔ながらの八百屋を思わせる簡素な装い。旬な野菜や肉を仕入れて販売するビジネスモデルで、売り上げを伸ばしてきた。

 店頭では品目ごとに産地などを紹介し「生産者が見える形」で販売。曲がったキュウリなど大手スーパーや百貨店が扱わない「規格外」品を、受け入れるのが最大の特徴だ。

 「これまで畑に捨てるか二束三文で売るしかなかった規格外品を、きちんと扱ってもらえるのは本当にありがたい」。東京・新橋の「旬八キッチン&テーブル 新虎通りCORE店」で4日、福島産の説明を行った同協会の高橋良行会長はメリットを強調した。柔らかくなった桃は、その場で食べれば一番美味いが、流通時間を想定しジュースに回されることが多い。その場合、「1キロ5円」で買いたたかれるという。

続きを読む