韓国・文氏「親日を清算」 独立運動100年、活動家記念館で閣議 (1/2ページ)

 【ソウル=名村隆寛】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は26日の閣議で「親日を清算し独立運動にしっかり礼を尽くすことが、民族の精気を正しく立て直し正義のある国に進む始まりだ」と訴えた。

 閣議はソウルにある独立活動家、金九(キム・グ)の記念館で開かれた。戦時を除き、政府庁舎以外での閣議開催は初めて。韓国では1919年に日本の朝鮮半島統治に抵抗して起きた「三・一独立運動」の100周年記念日が、3日後に迫っている。文氏は「今日の閣議は三・一運動100周年を迎える国家的な意味を込め、金九記念館で開くことにした」と意義を強調した。

 文氏は三・一運動を主導した代表的な女性とされる柳寛順(ユ・グァンスン)に言及。「柳寛順烈士には(国家有功者の)1等級勲章の資格があると思う」と三・一運動の象徴をたたえた。

 閣議に先立ち文氏は、記念館近くにある金九の墓を参拝。また、初代の韓国統監だった伊藤博文元首相を中国・ハルビン駅で暗殺し死刑となった安重根(アン・ジュングン)や、金九の指示を受け上海で爆弾を投げ、日本の要人2人を殺害し死刑になった尹奉吉(ユン・ボンギル)らの墓も続けて参拝した。

 文氏の発言について韓国大統領府は「三・一運動の崇高な自主独立精神や、愛国者の先人の犠牲精神を継承、発展させる意志を示すものだ」と説明している。

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