北京で4月に医薬分業総合改革が稼働して以来、約4カ月が経過した。北京市衛生計画出産委員会の雷海潮主任は、このほど開催された「清華大学-ジョンズ・ホプキンス大学首都医療フォーラム」で、その成果について「改革後7月中旬までの100日間で、(救急外来を含む)外来患者延べ5600万人余りと入院患者110万人余りの治療が順調に進んだ」と誇らしげに語った。
雷主任によれば、4月8日の改革実施後の100日間で、医療費35億元(約572億8730万円)の節約を実現。年末までに約95億元が節約できる見通しだ。
今回の改革では、医療機関のクラス別に医療サービス費の基準額や保険の負担比率を設定し、分級診療(病状に応じた大病院と診療所などのすみ分け)の普及も促進している。
100日間のデータを見ると、外来診療の構成に明確な変化が発生。外来診療数は、3級医療機関(専門的な高度医療を行う大規模病院)で12.7%減少、2級病院(ある程度の教育・研究機能を持つ総合病院)で4.9%減少、1級病院(地域の衛生サービスを担う医療機関、基層医療機関)や住宅地の診療所で10%増加した。
雷主任は「北京の外来診療数は、3級病院と基層医療機関でそれぞれ40%ほど、2級病院が20%ほどで、改革で減少した3級病院の患者のほとんどが基層医療機関に移ったとみられる。改革によって患者は理性的になったようだ」と分析する。