政策秘書への暴言や暴行で自民党に離党届を提出した豊田真由子衆院議員=埼玉4区=の秘書が地元でおわび行脚し、議員辞職しないとの観測が出ていることに対し、埼玉県の上田清司知事は1日の定例会見で「政治の信頼を取り戻すには本人が辞めるべきで、辞める前に姿を現して事実を発表すべきだ」との見解を示した。
さらに「(地元で)意見交換して国政の任に堪えられるのであれば、議員を続ける可能性もあるが、表に出ることができない状態でほとぼりが冷めて出てくるのは卑怯(ひきょう)だ」と語った。
豊田議員は政策秘書への暴言や暴行が報道されて以降、病院で療養中だが、女性秘書が地元の後援会などを回り、おわび行脚を行っているという。地元では議員を続けるとの見方が広がっている。ただ、元政策秘書が県警に被害届を提出し、受理されている。
上田知事は豊田議員選出の埼玉4区で衆院議員を務めた経歴を持つ。
豊田議員は自民党に離党届を提出しているが、党はまだ受理していない。自民党県連の鈴木聖二幹事長は同日、記者団らに「県連としては(次期衆院選で)豊田議員を擁立することは考えていない。しかるべき、爽やかな候補を考えている」との考えを示した。