安倍晋三首相=6月16日午後、国会・参院第1委員会室(斎藤良雄撮影)【拡大】
自民、民進両党は19日、学校法人「加計学園」の獣医学部新設計画をめぐる安倍晋三首相出席の予算委員会集中審議について、衆院は24日、参院は25日にそれぞれ5時間ずつ開催することで合意した。両党が対立していた衆院予算委での質問時間の配分は、与党が1時間半、野党が3時間半と「与党3割、野党7割」で決まった。
自民党の小此木八郎、民進党の笠浩史の両国対委員長代理が19日、断続的に協議し、確認した。
参考人については「互いに呼びたい人を招致する」ことで一致した。民進党は獣医学部新設を促したと指摘されている和泉洋人首相補佐官と「行政がゆがめられた」と主張する前川喜平前文部科学事務次官、自民党は「ゆがめられた行政がただされた」と文科省の過去の対応を批判した加戸守行前愛媛県知事らをそれぞれ招致する。
衆院予算委の質問時間の配分をめぐっては、自民党が与党側の質問に対する首相の説明時間を確保するため「与党5割、野党5割」の均等配分を開催の条件とし、民進党は国会運営の慣例通りの「与党2割、野党8割」を主張していた。
小此木氏は19日、記者団に「国民に説明したいという首相の気持ちを考慮すると、均等配分の断念は残念だ」と語った。
集中審議は、南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題も取り上げられそうだ。参院の質問時間の配分や参考人招致は、21日の予算委理事懇談会で協議する。