接近、共闘も「限界ある」の指摘… “対トランプ”欧州と中国の結束は本物か (1/4ページ)

  • 5月31日、ベルリンで中国の李克強首相(左)を迎えるメルケル独首相(AP)
  • 2日、ブリュッセルの欧州連合(EU)本部で、各種の協力協定の署名式に出席するトゥスクEU大統領(左)と中国の李克強首相(中央)、ユンケル欧州委員長(AP)

 トランプ米政権が「自国第一」を強めるなか、欧州と中国の接近が目立ってきた。地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」離脱を米国が表明したのに対し、双方は歩調をそろえ、協定推進への牽引役をアピールする。自由貿易も含め、多国間主義を重視する立場から共闘の構えを見せている形だが、その結束は果たして「本物」だろうか。(ベルリン 宮下日出男)

 伊南部タオルミナで5月下旬に開かれた先進7カ国(G7)首脳会議。独誌シュピーゲルによると、パリ協定をめぐって首脳間ではこんなやりとりがあった。

 「気候変動は現実だ」。マクロン仏大統領がまず協定残留をトランプ氏に訴えると、カナダのトルドー首相が産業界の協力姿勢などを説明。メルケル独首相は環境対策の経済効果も説いてこう語った。「最大の経済国が抜ければ、中国に場を譲ることになる」

 「『残る』と言うのは簡単だが…」と言いつつも、トランプ氏は首を縦に振らない。そんな姿にマクロン氏が業を煮やした。「もはやリードするのは中国だ」

 トランプ氏が協定離脱を表明したのはそんな説得から約1週間後の6月1日。折しも中国の李克強首相が訪欧中で、ドイツではメルケル氏、ブリュッセルでは欧州連合(EU)首脳と協定推進を確認。双方の「協調」を印象付けるには絶好の舞台設定となった。

浮かび上がった“埋めがたい溝”

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