愛媛県知事 四国の獣医師不足・経済振興を指摘 県議会で加計学園獣医学部のメリット表明

学校法人「加計学園」が岡山理科大の獣医学部を新設予定の建設現場
学校法人「加計学園」が岡山理科大の獣医学部を新設予定の建設現場【拡大】

 愛媛県の中村時広知事は20日、岡山理大獣医学部の今治市への開設について「公務員獣医師の確保と地域経済の振興にメリットがある」と期待する考えを重ねて表明した。

 この日の6月定例県会一般質問で、徳永繁樹議員(自民)が「議論は、大学への地元の支援策にまで及んでいる。誘致した学部を十分活用できない状況になれば、地域にとって大きな損失」と、獣医学部の必要性などを質問したのに答えた。

 中村知事は、既存16大学の獣医学部の志願倍率が約15倍と高く、各大学とも定員オーバーで運営していることや、県がこの3年間に計16人の獣医師採用を計画しながら、11人しか確保できていないなど、四国の自治体で獣医師が不足していることを指摘。

 学生と教員を合わせた1000人以上の定住により毎年、20億円以上の経済波及効果が見込まれるというシンクタンクの試算結果などもあげ「人材育成機関として獣医学部の社会的ニーズは高い。公務員獣医師の確保に留まらず、地域経済の振興につながるものと期待している」と述べた。

 また徳永議員は、廃止措置作業中の四国電力伊方原子力発電所1号機に対する核燃料税の課税について質問。門田泰広総務部長は、「核燃料税は、原発の立地に伴う安全防災対策や地域振興などの財源にしている。廃止措置が認可されてもこの財政需要は変わらず、財源を確保する必要がある」と、1号機に引き続き課税する理由を説明した。

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