「TPP離脱決定、変わらない」 米通商代表、復帰の可能性否定

2017.5.22 05:00

 米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は21日、アジア太平洋経済協力会議(APEC)貿易相会合後の記者会見で「米国は環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)から離脱した。その決定が変わることはない」と述べ、TPP復帰の可能性を明確に否定した。

 米国を除くTPP参加11カ国は21日、早期発効に向けた作業を進めることで合意した。これに対しライトハイザー氏は「11カ国は自分たちで(方針を)決定できる。米国も自らの決定をする」と述べ、米国は関与しない意向を示した。

 ただ「米国は決してアジア太平洋地域に背を向けるわけでない」とも強調。その上で、通商政策は「多国間の貿易協定よりも2国間の方がいい」とするトランプ米政権の方針を改めて説明した。

 米国が保護主義的な姿勢を強めているのではとの質問に対し、ライトハイザー氏は「われわれは不公正な貿易に対して防衛しようとしている。保護主義と混同されるのは残念だ」と反論した。(ハノイ 共同)

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