2017.4.3 06:32
上海市の飲食店の入り口で、厨房内の様子を映した画面を見る女性従業員(共同)【拡大】
中国の衛生当局が、飲食店の厨房(ちゅうぼう)内にカメラを取り付け、調理の様子を店頭のスクリーンで映して「安全性」をアピールする取り組みを進めている。中国では食の安全を揺るがす事件が相次いでおり、客の不信感を払拭するのが狙いだ。
上海市の商業施設「凱徳龍之夢虹口」では、数十の飲食店が厨房内にカメラを設置。各店舗の入り口にある縦約30センチ、横約40センチのスクリーンには調理師らが肉や野菜を包丁で切る様子が映され、食材の仕入れ先や生産時期も検索できる。
専用のアプリを使えば、スマートフォン上でも映像を視聴でき、中国で盛んな弁当デリバリーで店を選ぶ際の参考としても使える。
カメラ設置の取り組みは、国家食品薬品監督管理総局の主導で2014年から始まった厨房内の作業の透明化を進める動きの一環。中国メディアによると、上海市では現在、約2000軒の飲食店が参加しているという。