総務省は28日、マイナンバーカードで本人確認できる利用者証明機能をスマートフォンにダウンロードして使う実証実験で、これまでは難しいと考えられていた米アップルの「iPhone(アイフォーン)」への対応ができる見通しになったと明らかにした。基本ソフト(OS)に「アンドロイド」を使ったスマホとともに、2019年の実用化を目指している。
省内での実験公開に伴い、太田直樹大臣補佐官が「日本で普及しているアイフォーンについて、道が開けた」と述べた。
証明機能のダウンロードには、スマホでアプリを取得し、読み取り機能付きのスマホかパソコンにつないだカードリーダーで、マイナンバーカードを読み取る必要がある。アンドロイドのスマホはSIMカードに、アイフォーンではOSの一部に機能を搭載する。
マイナンバーカードは、個人番号を知られるなどの不安から、持ち歩きに抵抗を感じる人が多く、スマホでの利用が普及の鍵を握る。利用者証明機能をダウンロードすればカードなしで本人確認が済み、東京五輪を想定して進められているイベント入場もスマホだけで可能になる。