韓国の通学かばん商戦、高級志向とコスパの両極化 日本製ランドセルも人気 (1/2ページ)

2017.3.21 06:20

日本製のランドセルを取り扱う店舗=ソウル(聯合=共同)
日本製のランドセルを取り扱う店舗=ソウル(聯合=共同)【拡大】

 春の入学シーズンを迎えた韓国。子供の「通学かばん商戦」がここ数年、激しくなっている。少子化が進む中、教育熱心な親たちは子の学用品に財布のひもを緩める。欧米ブランドや日本のランドセルなど、高級志向が進む一方、景気停滞の影響も出始めている。

 「今年は軽くて機能的な商品が人気です」。ソウル中心部の百貨店で女性販売員が色とりどりのかばんを客に売り込む。いずれもリュックサック型で、価格は14万~20万ウォン(約1万4000~2万円)ほど。多くの児童は、中高学年で体の成長に合わせ買い替えるという。

 ロッテ百貨店の担当者、金恵林さんは「今年は不景気の影響で、コストパフォーマンスが良い10万ウォン以下の商品が売れた」と説明する。一方、100万ウォンを超える高級ブランド品を買い求める親も多く「両極化が進んでいる」。

 今シーズンは、あらゆるものをインターネットとつなぐ「IoT(モノのインターネット)」型のかばんも登場した。かばんに内蔵したセンサーと家に設置した機器が連動し、外出中の親が携帯電話アプリで子供の帰宅を確認できる仕組みだ。

 数年前からは、日本のランドセルも高級品として人気になっている。ランドセルの原型が、旧日本軍が使用した背嚢(はいのう)ともいわれることから、一部メディアは「軍国主義の名残」と否定的に伝えたが、「一つのファッション」として受け入れる親も多いようだ。

 奈良県桜井市のランドセル製造会社カザマは2年前から、韓国向けに年間2000~3000個を出荷している。専務取締役の風間智紀さんは「軽い上に、6年間使える丈夫さが人気」と話す。

 晩婚化が進む韓国では、子供は両親や祖父母に加え、未婚のおじやおばにも溺愛され、「8つの財布を持つ」ともいわれ、高級志向を支える背景の一つとなっている。

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