次世代燃料「燃える氷」4月に愛知県沖で産出試験 将来性確認する1カ月間に (1/2ページ)

第1回海洋産出試験でメタンハイドレートから分離され、燃えるガス=平成25年3月、愛知県沖(メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム提供)
第1回海洋産出試験でメタンハイドレートから分離され、燃えるガス=平成25年3月、愛知県沖(メタンハイドレート資源開発研究コンソーシアム提供)【拡大】

 経済産業省は20日、「燃える氷」と呼ばれ、国産の次世代燃料として期待されるメタンハイドレートについて、2回目の海洋産出試験を今年4月に開始すると明らかにした。2018年度まで行う政府主体の開発事業では最後の産出試験。約1カ月間の連続運転で安定した生産が見込めれば、20年代後半には民間主体の開発に移行する方針だ。

 メタンハイドレートの試験採取は13年に行われた第1回産出試験と同じく愛知県沖の東部南海トラフで実施。濃集体(ガス田)が10カ所以上確認されており、産出困難な分も含めて、日本の天然ガス使用量の約10年分に相当するメタンガスの埋蔵が見込まれる。

 今回の産出試験では長時間の安定運転を目指す。1回目では採掘の際に海底の砂などが一緒に巻き上がって設備に詰まる不具合が続出し、2週間の予定が6日間で終了した。今回は1回目の反省を生かした土砂対策の有効性を検証する。

「国民の期待は強い。実用化できるかどうかは、今回の試験にかかっている」