アニメーションやコミックの舞台として登場する地域が、イベントを開いたりグッズを作ってファンの来訪を促すケースが全国的に増えている。国内外のコンテンツ企業が出展した見本市「ジャパン・コンテンツ・ショーケース2016」では、アニメや漫画と連携した事業が行われている地域の自治体関係者が登壇して、これまでの取り組みや見えてきた課題を紹介した。
10月9日の日曜日。さいたま市にある大宮ソニックシティの近隣がアニメや漫画、ゲームのキャラクターであふれかえった。第4回アニ玉祭(アニメ・まんが祭りin埼玉)として開催されたイベントに、コンテンツ関連企業やアニメや漫画とのコラボレーションを行っている自治体などが出展。キャラクターのふん装をしたファンが集まり、DJがアニメの主題歌などを流していた。
2013年からスタートしたアニ玉祭は、主催に地元メディアのほか公益財団法人埼玉産業文化センターや埼玉県も入って、コンテンツによる地域の産業や観光の振興を目指した活動を展開している。10月26日にジャパン・コンテンツ・ショーケース2016で開かれたセミナー「地方×アニメのタイアップによる各地の展開について」には、埼玉県産業労働部観光課から観光・物産振興担当の石田あおい主査が出席して、1日の会期に3万4000人もの来場者があったことを明かした。雨模様だったにも関わらず、晴天だった前年よりも増加。「地域からも認めていただいたようで、今年はデパートや大宮駅で連動イベントも開かれた」と喜んだ。