【参院TPP特別委】安倍晋三首相「こたつに入って食べるのは、やっぱりみかん」 輸入オレンジとの優位性訴え

参院TPP特別委員会で答弁する安倍晋三首相=8日午後、国会・参院第1委員会室(斎藤良雄撮影)
参院TPP特別委員会で答弁する安倍晋三首相=8日午後、国会・参院第1委員会室(斎藤良雄撮影)【拡大】

 「こたつに入りながら食べるのは、やっぱりみかんだなあと思う」。安倍晋三首相は8日の参院環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)委員会で、TPP発効後の関税撤廃に伴う国産みかんと輸入オレンジの差別化の課題について、冬の団欒(だんらん)風景を引き合いに出しながら国産みかんの“優位性”をしみじみと訴えた。

 共産党の紙智子氏の質問に答えた。

 紙氏は、TPP発効から6年後に輸入オレンジの関税が撤廃されることを問題視し、首相に「関税が撤廃されれば、地域経済や雇用を壊すことになる」と迫った。

 これに対し首相は、輸入オレンジの関税について即時撤廃ではなく、段階的に削減した上で8年目に撤廃することを指摘。交渉を通じ、削減期間中に輸入量が一定量を超えた場合には関税を引き上げる措置を獲得したことにも言及した。

 首相は「国産みかんは味や食べやすさが輸入オレンジと異なる。みかんはすっと(皮を)むける。なかなかオレンジは大変ですからね」と軽口もたたいて、差別化に自信を見せた。