中国国内の道路橋の総数は現在、80万基近くに上り、このうち規模の大きな大橋や特大橋は9万基近くに達するなど、数と規模の双方で世界トップを誇っている。しかし同時に、その多くはメンテナンス時期を迎えており、10万基超が危険な状態にあるともいわれている。中国国営新華社通信が伝えた。
◆「長生き」が課題
橋の建設技術が発展したことから、橋は「建設」を主体としていた時代から「建設とメンテナンス」を同時進行する時代へとモデルチェンジしつつある。いかに健全な状態で「誕生」させ、問題のない状態で「活躍」「長生き」してもらうかが課題となっている。
改革開放が進んだ1990年代以降、中国の道路橋は建設のピークを迎え、大橋や特大橋の建設が急ピッチで進められたが、同時に崩落事故も発生した。現代の大橋建設規模は壮大で、川や海をまたぐ上に荷重も大きいことから、問題が起これば甚大な被害につながってしまう。
関連データによると、2007~12年の間に37基の橋が崩落、死者の数は180人以上に上っている。年平均で6基超が人の命を奪っている計算だ。これら崩落した橋の6割近くが1994年以降に建設された20年未満の新しい橋だ。
同時に、建設から30年以上が経過した道路橋の多くが現在、メンテナンスの時期に突入している。
不完全なデータによると、中国の道路橋の約40%は供用開始から20年を超えており、技術等級が(5段階中の5級といった危険状態まではいかないが)3、4級の問題を抱えている橋は30%に達している。10万基超が安全面で軽視できない“危険橋”の状態にあるという。