2016.11.26 14:57
死去したキューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長(ロイター)【拡大】
【ニューヨーク=上塚真由】1959年にキューバ革命を主導し、半世紀にわたり反米の社会主義政権を率いたキューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長が25日午後10時29分(日本時間26日午後0時29分)、死去した。90歳だった。実弟のラウル・カストロ議長がキューバ国営テレビを通じて発表した。
フィデル氏は2008年に元首である議長職を引退した後も、キューバ革命の「英雄」として絶対的な影響力を保持しており、死亡によるキューバ国民や指導部の動揺は避けられない。ただ、キューバは後継者のラウル氏の体制で15年に米国と国交を回復しており、社会主義体制を維持しながら、米欧との接近を進める現在の路線に変化はないとみられる。ラウル氏の発表によると、遺体は火葬され、葬儀日程は26日に発表される予定。死因は明らかにしていない。
フィデル氏は2006年に腸内出血で手術を受けた後、体調が回復せず、08年に議長職を引退した。