--日銀が9月21日の金融政策決定会合で「総括的な検証」をまとめました。予想されたマイナス金利の深堀りはしませんでしたが、マイナス金利の維持を含めた金融緩和策の拡大を決定しています
物価目標達成の見通しが立たないなか、日銀としてデフレ脱却に向けた意思を示したものなのでしょうが、金融政策に手詰まり感が出ていることは明らかです。私たち幸福実現党が指摘するように、マイナス金利は資本主義の精神を傷つけるものにほかならず、また、これを導入したところで資金需要は盛り上がっていないのが実情です。
加えて、今回の決定により、銀行による貸出金利の低下、それに伴う収益悪化を招くおそれなしとはいえないと思います。すでにマイナス金利導入の影響で、3メガバンクの2016年4~6月期の最終利益が減少したようですが、金融機関の信用が揺らげば、日本経済全体が萎縮しかねないことに注意を払うべきです。日本経済の成長に向けて、貸し出しの増加を促すためにも、金融機関の信用を高める必要があることを指摘しておきたいと思います。
--今回、日銀は長期金利を誘導する新たな政策目標を打ち出しましたが、金融政策だけでは、物価目標は達成できないのではとの指摘もあります
日本経済の見通しが明るくならないことには、デフレ脱却はもちろん、日本経済の本格回復は実現できません。やはり中長期的な先行きへの展望が持てる実効性ある政策の実施が肝要です。