来年の中国成長率、政府目標下回る6.4% アジア開銀が予測

 アジア開発銀行(ADB)は27日発表した「アジア経済見通し」の改訂版で、2016年の中国の国内総生産(GDP)成長率が15年の6.9%から16年は6.6%に、17年が6.4%に下がるとの予測を公表した。3月時点からともに0.1ポイント上方修正した。ただ17年の成長率見通しは、16年からの5年間で年平均「6.5%以上」を目指す政府目標を下回る。

 中国の16年の通年予測は15年実績を下回るものの、財政と金融面からの景気刺激策が国内需要の押し上げに寄与するとみている。

 日本など一部先進国を除いたアジア全域の成長率予測は16、17年ともに5.7%に据え置いた。インドは16年が7.4%、17年は7.8%の予想を維持した。東南アジアは16年の予想を4.5%に据え置いたが、17年は4.6%と0.2ポイント下方修正した。

 一方、先進国を除くアジアのインフレ率を16年は3月予測より0.1ポイント高い2.6%に、17年は0.2ポイント高い2.9%にそれぞれ上方修正した。(共同)