【専欄】「先生」の収入 ノンフィクション作家・青樹明子 (1/2ページ)

2016.9.22 05:00

 リオ五輪に沸く8月半ば、中国では、ある痛ましい事件が起きていた。9月に大学進学をひかえていた18歳の女子学生が、振り込め詐欺で学費のすべてを騙(だま)し取られ、ショックで心臓麻痺(まひ)を起こして死亡したのである。彼女が農村出身で、騙し取られた学費は、両親が出稼ぎなどで苦労して捻出したものだったこともあり、人々の間で怒りの声が高まっていく。メディアは連日、振り込め詐欺問題に注目し、原因と対策が論じられるようになった。

 それに付随し、思わぬところで人々の関心を集めた話題がある。「教師の収入」だ。

 中国メディアによると8月29日深夜、清華大学の教員が振り込め詐欺にあい、1760万元(約2億6800万円)を騙し取られたという。額の大きさと、被害にあったのが「清華大学教員」ということに、社会は驚いた。「教員が何故(なぜ)こんな大金を持っていたのか」という声が各所で上がる。

 同時にメディアでは、大学の先生の給料について、注目した。

 先生たちの収入は、非常に複雑である。月給と月給以外、2つの部分に分かれるが、月給にも、基本給、ボーナス、実績に対する報酬、福利厚生費などがある。給料以外では、講演料、原稿料、出張講義費、研究費などがあって、項目だけを見ると、日本と変わりはない。大きく違うのは、給料外収入の額の多さである。

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