「韓流」関連輸出の好調際立つ 15.2%増の68億ドル

 韓国は、ポップカルチャーを基盤とした消費者向け製品の輸出が好調だ。韓国貿易協会によると、今年1~6月の「韓流」関連の消費財輸出額が67億9000万ドル(約6937億円)となり、前年同期比で15.2%増加した。同期の消費者向け製品全体の輸出額は7.8%減の384億ドルとなっており、この分野の好調が際立っている。現地紙コリア・ヘラルドなどが報じた。

 同協会は、韓国のドラマ・映画・ポップ音楽を含むエンターテインメント分野を「韓流」とし、その人気の影響を受けた食品、化粧品、ファッション製品、生活用品、スポーツ用品などを関連製品と位置付けている。1~6月の輸出は新興国、先進国向けともに前年同期を上回ったもようだ。品目別にみると前年同期比で最も伸びたのは、せっけんや歯磨き粉などの日用品で42.1%増の1億7100万ドル。口紅の輸出がほぼ倍増した化粧品が38.5%増の18億ドルで続いた。金額では食品の24億3000万ドル(3.5%増)が最多だった。

 専門家は、中国や東南アジア諸国連合(ASEAN)各国を中心に韓流の安定した人気が続き、今後数年は関連製品の堅調な輸出が続くと予想。課題として品目と輸出先の多様化を挙げた。現在の主要輸出先は、先進国では米国と日本、新興国では中国とASEAN各国となっている。(ソウル支局)