「天国への階段」イントロは平凡? 2匹目のドジョウ狙い…訴訟甘くはなかった (1/3ページ)

 ロック史上、最も有名なフレーズの一つ『天国への階段』(1971年、レッド・ツェッペリン=英国)のイントロ。盗作疑惑が持ち上がり訴訟になったが、作曲した元メンバーのジミー・ペイジ氏は否定し、勝訴した。「昔からある珍しくもない旋律。盗むというほどのものでもない」というのが認められた主張のあらましだ。その平凡な旋律は、年間10億円規模の著作権収入を生むとされ、盗作を訴えた原告側はあきらめていない。

 確かにそっくり

 元祖『天国への階段』として浮上したのは、60年代に活動した米国のロックバンド、スピリットの楽曲『トーラス』(67年)。同バンドのギターリスト、故ランディ・カリフォルニア氏(本名ランディ・ウルフ)が作曲した。

 訴訟は2014年にロサンゼルスの裁判所に提起され、大きな注目を集めた。米CNNは実際に2曲をギターで弾き比べて紹介。いずれも和音(コード)を分散して弾くアルペジオという手法で、本当によく似ている。法廷でも当然、2曲が流された。

 ロイター通信によると、原告側は、ツェッペリンとスピリットの両バンドは、『天国への階段』が発表される前に、一緒にツアーをしたことがあると指摘。ペイジ氏は『トーラス』を耳にしているはず、と主張した。

ペイジ氏は『トーラス』から旋律を盗んだり、ヒントにしたりしたことはないと否定