南米ブラジルで開催中のリオ五輪。中国最大のオンライン旅行会社(OTA)、携程旅行網(シートリップ)が発表した「ブラジル五輪旅行報告」によると、ブラジル行きの航空チケットやホテル代は高騰しており、これに五輪観戦チケットを加えた中国人観光客のリオ五輪での平均消費額は7万2145元(約110万円)に上ると予測されている。中国国営新華社通信が伝えた。
2014年のサッカー・ワールドカップ(W杯)や五輪といった世界的なイベントの開催効果で南米への注目度が高まったことに加え、チリやエクアドル、アルゼンチンなどの南米諸国が中国人に対する査証(ビザ)の発給要件緩和に乗り出したことで、今年、南米へ出かける中国人観光客が増加。1~7月の南米旅行の平均消費額は5万3479元で、海外旅行の平均消費額の10倍を記録している。
携程の予約データによると、今年1~8月に南米を訪れる中国人観光客の数は前年同期比150%増になっている。人気の旅先であるブラジルやアルゼンチン、チリ、ボリビアに加え、ウルグアイやエクアドル、コロンビアなどに出かける人も増え始めているという。
携程の南米旅行担当者は「南米を訪れるのは基本的にハイエンド層であり、投資家や企業経営者、会社役員など40~65歳が多く、若年層は少ない」と話している。(上海支局)