2016.4.4 13:18
与野党の党首らは4月3日、NHK番組「日曜討論」に出演し、来年4月に予定される消費税率10%への引き上げの見送りの可否や憲法改正、安倍晋三首相の政治姿勢などをめぐり議論を交わした。
出演したのは、自民党の高村正彦副総裁▽民進党の岡田克也代表▽公明党の山口那津男代表▽共産党の志位和夫委員長▽おおさか維新の会の片山虎之助共同代表▽社民党の吉田忠智党首▽生活の党と山本太郎となかまたちの山本太郎共同代表▽日本のこころを大切にする党の中山恭子代表▽新党改革の荒井広幸代表。
主なやりとりは以下の通り。
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■安保関連法と廃止法案
--安保関連法の廃止法案を提出しているが、今後どう取り組むか
岡田氏「今後とも、この法律、すでに施行されていますけれども、その取り消し、撤回を求めていくという姿勢に変わりはありません。憲法違反のものが、時間がたてば憲法に合致するということになるわけではありません。憲法違反は憲法違反。したがってわれわれは、これを白紙撤回するということを強く求めていかなければならないと思っています」
--高村氏は廃止法案提出の動きに対していかがか
高村氏「最初から合憲なものは合憲なんです。55年体制のときに、あの日本社会党ですら自衛隊廃止法案なんて出したことないですよ? この前の国会で200時間にも及ぶ審議をして、そして、与党2党だけじゃなくて野党3党にも合意してもらって成立し、そして、国会構成、まったく変わってないわけですから、通る可能性まったくない、そういう中で、単なるプロパガンダのためにそういう法案を出してくる。これは日米同盟、日米関係にどれだけ悪い影響を与えるかとよく考えてもらいたい」
岡田氏「首相はね、法律が成立したときに『国民にこれからも丁寧に説明していきます』とおっしゃったんですが、どこで、どういう説明しているんですか? 全くしてないじゃないですか」
高村氏「してますよ」
岡田氏「だから、(廃止)法案を審議する中で説明されればいいじゃないですか」
高村氏「われわれ、ずーっと説明して回ってますよ、日本中を」
--共産党の志位さんに聞きましょう。
志位氏「これは、私たち、共同で、安保法制の廃止法案、出したわけですが、今、岡田さんからもあったように、法案強行した際に首相は『国民の理解を得られていないのは事実だ』とお認めになりました。そして『今後も丁寧に説明していく』と、これも約束したんですよ。ですから、当然、われわれ、それを求めて臨時国会も要求した。しかしそれも開かない。今度、私たちが公式に提出したこの廃止法案も審議もしないという。『蒸し返す必要はない』って言うけども、これ、蒸し返さないわけにはいかないんです。これは憲法違反だということはですね、私は、国会審議を通じて明瞭になったと思います。憲法9条を踏み破って自衛隊の海外での武力の行使、たくさん仕掛けが作られている。そして、立憲主義を壊す。すなわち、60年余に渡る、憲法9条のもとでは集団的自衛権行使できないという憲法解釈を、一夜にしてひっくり返す、立憲主義の破壊というやり方をとられた。こういう乱暴なやり方で成立させられたのが安保法案ですから、この廃止法案、しっかり審議してくださいよ。国民の前で堂々と議論しようじゃないですか」
=詳報(2)に続く