【シンガポール=吉村英輝】日本貿易振興機(ジェトロ)は22日から、日本のベンチャー企業を対象に、シンガポールでの起業や特許活用を支援するビジネス・マッチングを同国で開始した。同様の試みは、米シリコンバレーで2013年から行っているが、アジアでは初めて。中小企業の育成と海外展開を促進したい、日本とシンガポール政府側のニーズが一致した。
日本からは7社が参加。23日は、シンガポール南西部郊外のブオナビスタに同国政府が整備したベンチャー向けの工業団地で、現地で起業を応援する事業家であるアクセラレーターら約20社を相手に、保有特許など自社の強みを英語でプレゼンテーションした。ジェトロが日本国内で、プレゼン講習なども行った。
プリンターによるセンサー技術を米欧などで販売するコロイダル・インク(岡山県)の金原正幸社長は、「アジア展開を本格化するきっかけにしたい」と意気込みを語った。
シンガポールはアジアで最大のベンチャー拠点。7社は25日まで、シンガポール側の支援会社から、資本調達や商習慣などについてもアドバイスを受ける。