スーパーマーケットのレジで現金を引き出せるようになる-。買い物の支払いと同時に金融機関の口座から代金が引き落とされる「デビットカード」を使ったユニークなサービスが来年にも解禁となる見通しになった。現金自動預払機(ATM)の少ない地方や郊外での利便性の向上などが期待されるが、一方で決済手段としてデビットカードの利用率が低い日本で、新たなサービスが浸透するか疑問の声も上がっている。
ATM代わりに利用
デビットカードで小売店などから現金を引き出す仕組みは、「キャッシュアウト」サービスと呼ばれ、デビットカードが普及する欧米では既に広く利用されている。昨年12月末に金融庁の金融審議会が「決済業務等の高度化に関するワーキング・グループ」の報告書の中で、規制緩和の方向性を打ち出した。
「何ドル必要?」。米国でスーパーのレジでは店員がこう声をかけてくるという。なじみのない日本人にとっては「?」となるが、これがキャッシュアウト。具体的にはどのような流れで現金を引き出すのか。