【習近平氏訪米】規制緩和で米企業に対中投資呼びかけ、経済界の取り込み図る

2015.9.24 20:09

米西部シアトルのボーイング社を訪れた中国の習近平国家主席(左)=23日(新華社=共同)

米西部シアトルのボーイング社を訪れた中国の習近平国家主席(左)=23日(新華社=共同)【拡大】

 【ワシントン=山本秀也】中国の習近平国家主席は23日、米中の有力企業トップ約30人との会合で、「中国経済の長期的な発展傾向に変わりはない」と述べ、外資の参入規制を緩和する方針を表明し、米企業に対中投資の拡大を呼びかけた。来年の米大統領選に影響力を持つ経済界を取り込むことで、米側の対中認識を揺さぶる狙いだ。

 会合はブッシュ政権で財務長官を務めたヘンリー・ポールソン氏が主宰し、米側からアップルのクック最高経営責任者(CEO)らIT、飲料、自動車などの企業経営者が出席した。

 米中双方の報道によると、習氏は会合で、中国市場への外資参入規制の大幅な緩和や知的財産権の保護拡大を柱とする改革を現在進めていることを表明。さらに、米中政府間で協議中の投資協定に言及し、合意に達すれば米経済の発展に有利だと指摘した。習氏は「中国と米国の経済協力には巨大な潜在性がある」と呼びかけ、米国の大手企業が地域本部や研究開発部門を中国に設立することを「支持する」と述べた。

 一方、習氏はこの日、中国による300機の新規調達が決まったシアトルのボーイング社工場を訪れ、作業員らの歓迎を受けた。

 米東部の政界やニューヨークの市場関係者の間では、指標が悪化する中国市場の先行きに悲観論が強い。習氏は太平洋地域の窓口のシアトルで、米中間の貿易、投資を拡大することが米国の利益や雇用につながるとアピールした形だ。

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。