2015.8.25 06:05
世界市場の動揺が止まらない。24日は、週明けの世界の主要市場で最初の取引となった東京市場に続いて、中国の上海市場も急落し、欧州市場にも株安は波及した。安全資産とされる円が買われ、投資家の不安心理の広がりが改めて鮮明になった。株高・円安を支えに経済の好循環を描く安倍晋三政権の経済政策「アベノミクス」には試練となる可能性もある。
「米国の利上げ観測やギリシャの政局不透明感もあるが、根本的には中国発(の混乱)だ。中国経済が追い詰められているとの見方が広がり、世界の市場が不安になっている」
大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは世界的な株安や円高の背景をこう語る。
中国は昨年11月以降、利下げや人民元切り下げなどを相次いで繰り出したが、上海市場の株安に歯止めがかかっていない。前週末発表の中国の景況感指数が予想以上に悪化したことが追い打ちをかけ、最近の世界的な株安につながった。