米盗聴疑惑、比較的冷静な閣僚会見 甘利氏「日本も例外にあらず」 麻生氏「ありえる話」

2015.8.4 13:52

 内部告発サイト「ウィキリークス」で米国家安全保障局(NSA)が日本の内閣官房や経済産業省をはじめとする中央省庁などを盗聴したとする機密文書を公開されたことを受け、関係閣僚は4日の閣議後会見で、米政府に事実確認を求める声などを相次いで表明した。

 環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の交渉が難航するなか機密文書が公開されたことについて、甘利明TPP担当相は「事実であれば極めてけしからん」したうえで、「今までの報道を見て、日本だけが(盗聴の)例外ではないと思っていた」との見方を示した。「TPP交渉ではそういう事態を想定している。仮に盗聴されていても、それを元に対応するととんでもないことになる」とも述べた。

 宮沢洋一経産相は「事実とすれば大変遺憾。政府として対応しなければならない」と指摘し、米政府に事実確認中だとした。麻生太郎財務相も「同盟国とはいえ企業などが競争している。その種の話がありえるだろう」と述べ、「各省は(盗聴への)障壁をきちんとしていく努力を続けていかないといけないだろう」と対応を急ぐ考えを示した。

 一方、米国務省のトナー副報道官は3日の記者会見で米政府として日本への説明に着手したことを明らかにしている。

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