【専欄】寿命尽きかけ…輝き失った大慶油田 拓殖大学名誉教授・藤村幸義 (1/3ページ)

2015.7.15 09:52

 一時は年産5000万トン台を誇り、中国の石油生産のほぼ半分を占めていた大慶油田の寿命がいよいよ終わりに近づいている。同油田からの収入に大きく依存していた黒竜江省だけでなく、東北3省全体の経済にも打撃を与え始めている。

 いまから十数年も前に大慶油田を訪れたことがある。といっても油田ほど見て面白くないところはない。採油施設はほとんどが地下にあり、地上からはわずかに配管の一部を垣間見ることができるだけだ。すでに生産のピークは過ぎていたが、それでも現地の担当者は「まだ大慶油田の役割は大きい」と力強く語っていた。

 大慶油田が発見されたのは1959年。中国の建国から10年過ぎたときだった。「鉄人王進喜」の活躍で開発が進み、76年には年産5000万トンの大台に乗せた。その躍進ぶりから「工業は大慶に学べ」とのスローガンにもなったほどだった。

中国経済への寄与は計り知れない。その後も…

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