2015.5.6 06:44
4日、ワシントンで記者会見する西村康稔内閣府副大臣(共同)【拡大】
政府は、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉で協議中の協定案の閲覧を与野党の国会議員に認める方針を固めた。外部への情報漏洩(ろうえい)防止のためのルールを固めたうえで5月中にも閲覧できるようにする。TPP交渉を担当する西村康稔内閣府副大臣が4日、ワシントン市内で記者会見して明らかにした。
TPP交渉が最終段階を迎える中、国会でTPPに関する質問が増えていることを踏まえ、西村氏は「来週以降、テキスト(協定案)へのアクセスを国会議員に認める方向で調整をしたい」と述べた。
TPP交渉が合意に達した後に必要となる国会での協定案の承認をスムーズに進めるため、事前に極秘扱いとしている協定案を開示することが得策と判断したとみられる。
協定案には関税や知的財産保護などの交渉分野ごとに各国の主張などが書かれている。各国の意見が一致している分野や異論が多い分野が分かるため、交渉の進展度合いや交渉の争点を知ることができる。