国土交通省が、首都圏の高速道路で自動料金収受システム(ETC)を搭載せずに通行する自動車について、2016年度にも通行料金を値上げする方向で検討を進めていることが1日、分かった。ETC非搭載車はETC搭載車と比べ、料金徴収コストが5倍に上り、受益者負担の観点から見直す。ETCのさらなる定着とともに、詳細な渋滞情報を提供できる新システム「ETC2.0」普及も促す狙いだ。
料金を現金で支払うETC非搭載車は既に、各地の高速道路でETC搭載車と比べて割高な料金が設定されている。首都高速道路の場合、ETC車であれば距離に応じて510~930円(普通車、基本料金)だが、非ETC車だと初乗りで上限額の930円となる。
高速道路を利用する車の9割がETCを既に搭載しているが、残り1割の非ETC車に対応するため、入り口や出口での人件費や現金を扱う機器などの維持管理費がかさんでいる。