インドネシアは主要空港のスカルノハッタ国際空港の拡張計画が前進しそうだ。同空港を運営する国営第2アンカサプラは、計画の柱である第3滑走路建設の妨げになっていた土地取得について、政府から取得費用3兆ルピア(約280億円)の資本注入を受けられるめどが立ったとし、来年中にも着工が可能だとの見解を示した。現地紙ジャカルタ・ポストなどが報じた。
第3滑走路は全長約3500メートル、幅60メートルの構想で、昨年4月の計画立案時点では来年の完成が予定されていたものの、土地取得に手間取り着工が遅れていた。1月に就任したブディ・カルヤ・スマディー社長は、政府の資本注入によって第3滑走路建設に要する800万平方メートルのうち、第1期工事で必要な200万平方メートルの土地を年内に取得できるとし、来年の着工に向けて意欲を示した。
スカルノハッタ国際空港は、利用者の年間受容能力2200万人に対して2013年には利用者数が6000万人超となるなど、混雑が深刻化している。
これに対し、同社は1時間当たり100便の離着陸が可能な第3滑走路の完成と3つのターミナル拡張工事などで受容能力を6000万人以上にできるとしている。