中国国家知的財産権局の甘紹寧副局長はこのほど会見を開き、「特許データサービス試験システムの運用を(この日から)開始する」と発表した。同システムは中国や米国、欧州、日本、韓国の特許当局の現在有効な特許データのダウンロードを無料で提供し、更新サービスも行うという。
甘副局長によると、運用を開始した特許データサービス試験システムで公開される有効な特許の件数は世界全体の80%を占める。
甘副局長は「特許情報リソースを公開し有効利用することで、発明家が世界の高度な科学技術の研究・開発および産業化の最新状況を即座に把握し、競争における優位性確保や市場のチャンス探求のほか、イノベーションや起業に関する能力の向上が可能になる」と説明した。
さらに「企業が海外市場へ進出する前に、業務に関係する分野の特許の情報を把握し、知的財産権に関する紛争を効果的に回避できる」という。
公開される特許情報リソースは国家知的財産権局が特許を審査する過程で蓄積されたもので、これを公開することは国民が特許審査過程における監督的役割を果たすことにつながるほか、特許審査業務の透明性と信頼性を高めることにもつながるという。(法制日報=中国新聞社)