初の独自特許取得　ビジネス機を披露

　中国が独自開発したビジネス機「領世ＡＧ３００」が、１１～１６日に広東省珠海市で開催された第１０回中国国際航空宇宙博覧会（珠海航空ショー）に登場した。期間中には同機のデモンストレーションも行われ、（６機での）「水平８の字飛行」や「低空飛行」が披露された。

　中国航空工業集団傘下の中航工業通飛が開発した「領世ＡＧ３００」は、炭素繊維複合材料製の単発ターボプロップ機で、ビジネス機では中国初となる独自の特許を持っている。プライベート、ビジネスともに活用できる設計だ。

　機体の全長は１０．２９８メートル、両翼の長さが１１．０８２メートル、高さ３．３３７メートルで、最大運用高度が８５３０メートル、最大離陸重量は２．６５トン、燃料満載時の最大積載重量は４６０キロになる。

　中航工業通飛の曲景文総経理は「シンプルな構成、軽い、速い、安全、快適、経済的といった特性を備えた同機は、最高時速が同様の単発ターボプロップ機の中で世界最速の６００キロを誇り、最長航続距離は１８５０キロに達する。機体の９０％超に先進技術を導入した炭素繊維複合材料を使用するといった大胆な試みが実現し、性能が格段に向上した。また、最先端の電気システムや操作性に優れた操縦システム、高高度飛行におけるキャビンの加圧などで優れた点が多く、高級志向の顧客のニーズを満たしている」と自信を示している。（中国新聞社）