インドネシア インフラ36兆円投資、阻む用地・資金難 (1/3ページ)

2014.9.9 07:28

 先行き「新大統領次第」

 インドネシアは、ジョコ・ウィドド新大統領の就任を来月に控え、現ユドヨノ大統領が2011年に発表した総額4000兆ルピア(約36兆円)ともされる「経済開発迅速化・拡大マスタープラン」(MP3EI)の行方に関心が集まっている。同計画は経済発展の基礎となるインフラ整備について定めた指針で、用地取得や資金不足などの問題も浮上している。現地紙ジャカルタ・グローブなどが報じた。

 GDP6倍目標

 同計画は25年までにインドネシアの国内総生産(GDP)を10年のおよそ6倍となる4兆ドル(約420兆2800億円)に、1人当たり国民所得を1万4252~1万5500ドルに引き上げることを目標とし、そのためのインフラ整備の基本方針を定めている。特に重要視しているのが、整備の遅れが経済成長の阻害要因として指摘される発電所、道路、鉄道、港・空港などの基礎インフラだ。

 当初、同計画は14年までに2000兆ルピア相当の整備に着手する予定だったが、現在までに着手した案件は総額854兆ルピア(382件)で全体の約40%となっている。発電所、道路、鉄道、港・空港の整備に関しては、412兆ルピアにとどまる。

計画を実施するうえで最大の障壁となっているのが土地問題だ

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