2014.8.8 05:00
中国郵政集団から発売された、人気のオンラインゲーム「反恐精英」の絵はがきノートセット=5月、江蘇省南京市(中国新聞社)【拡大】
ここ数年で急成長した中国のゲーム産業は、海賊版や盗作、類似品が氾濫する無秩序な成長を終え、著作権を重視し、大金を投じて文学作品のゲーム化権を獲得する時代に入っている。中国国営新華社通信が伝えた。
ネット小説サイトなどを運営する盛大文学が先ごろ開催した中国初の「ネット文学作品ゲーム化権オークション」には、国内のゲーム会社や投資会社など20社近くが参加。「唐家三少」氏をはじめとする著名ネット作家6人の6作品が競売にかけられ、計2800万元(約4億6500万円)で落札された。そのうち最高額だったのは「方想」氏の「不敗王座」で、810万元だった。
盛大文学の邱文友最高経営責任者(CEO)は、オークション開催の目的について「正規版として知的財産権の意義を明確にしたかった」と説明。その上で「透明性の高い、正当な市場価格の決定メカニズムが見つかった」としている。
一方で、オンラインゲームの開発・運営を手掛ける上海巨人網絡科技は先ごろ、騰訊(テンセント・ホールディングス)傘下の騰訊文学と提携することを発表。騰訊文学が運営するプラットホームで発表された人気ネット小説「択天記」のゲーム化権を高額で取得、提携第1号のオンラインゲームとして今年後半にはリリースする計画だ。