2014.5.20 05:00
中国移動通信集団(チャイナモバイル)の奚国華董事長は、重慶市でこのほど開催された「2014年中国TD-LTE産業発展シンポジウム」で、年内に4G(第4世代移動通信システム)の高速通信規格、TD-LTEの通信基地局を全世界に80万カ所設置し、30億人をカバーする予定であることを明らかにした。
シンポジウムに参加したのは中国移動研究院や、中興通訊(ZTE)、華為科技(ファーウェイ)傘下で携帯端末を生産する華為終端など国内企業に加え、米IBM、韓サムスン電子、LG、米アップル、フィンランド・ノキア、ソニーなど国外の有名IT(情報技術)企業やモバイル端末メーカーを合わせた約400社。来場者数は600人超に及んだ。
奚董事長はテーマ報告で、「4G時代の到来で業界再編が進み、現在の主流規格は欧州連合(EU)を中心としたFDD-LTEと中国を中心としたTD-LTEになっている」と指摘。設計上の優位性を根拠に、TD-LTEの世界的普及に自信をみせた。
さらに奚董事長は「中国移動は近年、TD-LTEの国際化を積極的に進めてきており、すでに初歩的な成果を上げている」として、世界規模で同規格を扱う事業者は103社、メーカーは70社超に上っていることを紹介した。
同規格に興味を示す業者は多く、対応端末はすでに387機種に上っている。
また同社は、16年までに中国国内のTD-LTE基地局は100万カ所を超え、ネットワーク構築への投資総額は2300億元(約3兆7444億円)超、利用者数は2億5600万人に達すると予測している。(中国新聞社)