【北京=矢板明夫】中国が東シナ海に設定した防空識別圏について、中国の軍事専門家は26日までに、外国機の圏内侵入に対しては、中国軍の防空ミサイル網が警戒態勢を取ると警告した。また、空軍当局者は、23日に防空識別圏を初めて哨戒飛行した中国の偵察機2機が、戦闘機などで支援されていたことを明らかにした。
中国国防大学の孟祥青教授(上級大佐)は、中国中央テレビ(CCTV)に対し、「外国の飛行機がわが国の防空識別圏に入れば、私たちの防空ミサイル部隊も警戒状態に入る」と語った。
また、中国空軍の申進科報道官(大佐)は、23日に東シナ海上空を哨戒飛行した大型偵察機TU154など中国軍の2機に対し、複数の戦闘機と空中で監視や管制にあたる早期警戒機(AEW)を支援にあてていたことを確認した。
同報道官は、「中国人民解放軍は防空識別圏をコントロールする能力がある。安全を保障するため脅威に応じて適切な措置を取る」と述べた。