TPP首席交渉官会合が閉幕 半数超の分野で合意めど

2013.11.26 05:00

 米ユタ州ソルトレークシティーで開かれていた環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の首席交渉官会合が24日夜(現地時間)、閉幕した。TPP交渉の21分野29章のうち、公共事業の入札ルールなどを決める「政府調達」など半数超の分野で合意のめどが立った一方、関税撤廃・削減といった難航分野の政治決着は12月の閣僚会合に委ねられた。

 大江博首席交渉官代理は25日、都内で記者会見し、「交渉をまとめるムードに入ったと思う。各国の譲れない『レッドライン(超えてはならない一線)』は残っているが、かなり進展がみられた」と述べた。

 会合は19日から6日間の日程で開かれ、18分野について議論した。日本の鶴岡公二首席交渉官らは各分野の作業部会の進捗状況などを確認し、12月7日からシンガポールで開かれる閣僚会合で「政治判断」を仰ぐ論点を絞り込んだ。

 政府対策本部などによると、政府調達のほか食品の安全基準を話し合う「衛生植物検疫」、税関手続きを扱う「貿易円滑化」の議論は収束しつつあり、閣僚会合での合意が見込まれている。

 ただ、各国の利害が対立する関税撤廃「物品市場アクセス」や、米国が民間企業との対等な競争条件を求める「国有企業改革」では新興国が依然として反発。新薬の特許期間をめぐって米国と新興国が対立する「知的財産」は、会合と併せて開かれている作業部会で26日まで議論を続けるなどギリギリの調整が続いている。

 12カ国は閣僚会合で主な論点について実質合意し、来年早々にも正式な協定文書に署名して「締結」をはかりたい考えだ。

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