2013.10.28 05:00
ベトナムでショッピングモールの閉鎖が相次いでいる。長引く景気低迷により個人消費が冷え込み、赤字経営に陥ったことから撤退を余儀なくされている。国営ベトナム・ニューズが報じた。
今年の第2四半期(4~6月期)には同国最大の商都ホーチミンで3カ所のショッピングモールが閉鎖。第3四半期(7~9月期)には、首都ハノイのショッピングモールと大型家電ショッピングセンター2カ所が経営不振で閉鎖に追い込まれた。
英総合不動産サービスのサヴィルズによると、新規の大規模ショッピングモールが低額なテナント料を設定していることなどから、平均テナント料金の下落を招き、採算が合わなくなった既存のショッピングモールが撤退に追い込まれる例もあるという。
ベトナムのショッピングモール市場には今後の成長を見込んで外資の参入もみられるなど、明るい兆しもあるが、ショッピングモールの平均店舗入居率は7四半期連続で下がり続け、今年第3四半期は85%にまで低下しており、同国経済の回復の遅れが浮き彫りとなっている。(シンガポール支局)