ゲーム市場が急成長する中国で、ゲームソフト開発には欠かせない人材の不足が深刻化している。
中国美術学院(浙江省杭州)で特任教授を務める国力文化創意の王中義芸術総監は1年前、カナダから次世代ゲームの制作を受注してきたが、国内で相応の技術者が見つからず、結局、北朝鮮の平壌大学から人材を確保したという。
「低俗で発展性ない」
中国で人材が不足する背景には、社会の中にゲーム開発という職種に対する偏見があるようだ。王総監は「中国では、ゲームは仕事や学業をおろそかにする低俗文化で、高尚なアニメ文化から派生した発展性のないものだと考えられている」と指摘する。
だが、ゲーム機やパソコンを使ったゲームに加え、携帯電話を使ったゲームが普及する中、(携帯電話の所持人口である)9億人超が空き時間にゲームをするだけでも、かなりの市場規模が見込める。