日本や米国など12カ国が参加する、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の第19回交渉会合が22日、ブルネイの首都バンダルスリブガワンで開幕する。22、23両日は閣僚会合を開き、交渉の年内妥結に向け協議加速を確認する見込み。各国の交渉官は初日から難航する関税撤廃・削減や知的財産保護、公共事業の3分野の作業部会を開くが、議論を前進させられるかどうかが焦点になる。
7月のマレーシア会合に途中参加した日本は、今会合で全日程に初めて参加。鶴岡公二首席交渉官を筆頭に、前回を上回る100人超の交渉団が現地入りした。閣僚会合に出席する甘利明TPP担当相は21日、焦点の関税協議で「どうしても譲れない事情はきちんと主張することが大事だ」と強調した。
閣僚会合では、6月の就任後初の参加となるフロマン米通商代表部(USTR)代表が年内の交渉妥結に向けた努力を求める見通し。また、2国間でも会談し、利害が対立する懸案事項の解決に政治レベルでめどをつけたい考えだ。