新たな金融緩和に基づく日銀の国債買い入れが始まった8日、国債先物相場は急上昇した。東京証券取引所は混乱を抑えるために売買を一時停止する「サーキットブレーカー」を発動した。大規模緩和の“副作用”が現れた格好で、市場関係者からは相場の混乱は長期化するとの見方も出ている。
売買の停止後は、買いの勢いがやや一服。長期金利の指標である新発10年債の利回りは、前週末終値に比べ0.010%低い(価格は上昇)0.520%だった。
発動は金融緩和強化が決まった翌日の5日に続く。この時は買い注文が殺到し、長期金利が史上最低の0.315%に低下した後、0.620%まで上昇。乱高下により売買は2度停止された。背景には、日銀が毎月7兆5000億円の国債買い入れを決めたことがある。予定する購入額は、毎月の国債発行額の約7割の規模で、その影響の大きさを市場が測りかねているようだ。