新規株式公開(IPO)に活気が戻ってきた。今年に入り、3月末までに実施するのは13社で、前年同期の7社から大幅に増えた。また、今年IPOを実施した全ての企業の株の初値が公開価格を上回るなど、滑り出しは順調で、安倍政権の経済政策「アベノミクス」への期待に伴う株高という追い風を受けている。27日には建売住宅を販売する「パワービルダー」として知られるタマホームが上場する予定で、活性化に弾みがつきそうだ。市場関係者は今年の件数を60社超と、6年ぶりの高水準になると予想している。
一時ストップ高
「会社について、(投資家に)理解していただいた結果ではないか」
今月22日に東証1部に上場したブロードリーフの大山堅司社長は、上場日の堅調な株価について感想を述べ、満足そうな表情を見せた。初値は、機関投資家の需要などをもとに決める公開価格を11%上回る1200円を付け、その後も株価は上昇。一時は値幅制限の上限(ストップ高)の1500円まで上げた。この日の日経平均株価は2%超下落しただけに、健闘ぶりが際だった。