ほぼ同時期に発足した韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権と日本の安倍晋三政権のスタートダッシュの違いを韓国メディアが盛んに論じている。アベノミクスで日本の景気が上向き始めているのに対し、朴政権は閣僚の就任さえままならず、貴重な最初の2週間を棒に振ったというのだ。「右傾化」警戒論一色だった韓国世論に現れた「アベに見習え」との空気はいつまで続くか。
閣僚就任遅れや安保危機
「日本の安倍首相は韓国より2カ月だけ早く新政府をスタートさせたが、両国が置かれている状況はあまりに異なる」。こう論じるのは韓国の有力紙朝鮮日報(電子版、3月11日)社説だ。「一時は経済的、社会的に墓場のように沈み込んでいた日本はまさに大きな転換点を迎えているが、新政権初期のリーダーシップがいかに重要かを示している」と面はゆいほど安倍政権を持ち上げている。