政府、生活保護費抑制へ後発薬に誘導　「先発薬使うなら差額自己負担」 (1/3ページ)

　政府は５日、増え続ける生活保護費を抑制するため、受給者が高価な先発薬（新薬）を使用する場合、安価な後発薬（ジェネリック医薬品）との差額分について自己負担を求める方向で検討に入った。

　診療や調剤など受給者の医療費は「医療扶助」として全額を公費で負担しているが生活保護費のほぼ半分を占めている。後発薬の普及を促すことで、医療扶助の適正化を図るのが狙い。生活保護費の削減は、平成２５年度予算編成の焦点になっている。

　高齢化や景気の悪化を背景に、生活保護の受給者は増加傾向にあり、２４年６月現在で約２１１万５千人に上る。

　１２年度に１・９兆円（国負担は１・５兆円）だった生活保護費は、２２年度に３・３兆円（同２・５兆円）まで膨らみ、国の財政を圧迫。このうち、医療扶助費は半分の１・６兆円を占める。受給者に医療費負担が免除されていることが、医療費の増加や医療機関の過剰診療につながっているとの指摘は少なくない。

医療費が一般の人より高額であることも問題に