りそなHDなどが内定式 深刻な人手不足で内定者を集められず、内定式開けない企業も

 
りそなホールディングスの内定式に出席した学生ら=1日午後、東京都港区

 平成30年春入社予定の大学生らに対する主要企業の採用内定が1日、正式に解禁され、りそなホールディングス(HD)やファミリーマートが内定式を開いた。多くの企業は平日となる2日に内定式を実施する。

 りそなHDは1日午前に大阪、午後に東京でそれぞれ内定式を開き、グループの計約700人が出席。東和浩社長は「お客さまの喜びが、りそなの喜びであることを肝に銘じるとともに、りそなは常に改革を継続することを意識してほしい」とあいさつした。ITを活用した金融サービス「フィンテック」の拡大を意識し、理系の採用を増やしたという。

 就職支援のディスコによると、9月1日時点の内定率は91・4%で、昨年10月1日時点の91・2%を上回る高水準。企業業績の改善や人手不足で獲得競争が激化し、リーマン・ショック前の水準を回復した。

 学生有利の「売り手市場」が続く中、採用予定者を確保できていない企業も多い。ある陸運大手は、内定者数が予定を大きく下回っているため、10月上旬に内定式を実施できない事態となっている。中堅・中小企業も同様の事態となっており、人手不足の深刻さを象徴している。