欧州が起源とされるお祭りで、毎年10月31日に行われる「ハロウィン」関連の商戦が盛り上がる季節がやってきた。大人も楽しめる仮装イベントとして定着した日本のハロウィンは、今や若者だけでなく、外国人をも魅了する一大行事だ。昨年は2月のバレンタイン商戦の市場規模を超えたことで話題を呼んだが、今年も関連の商品やイベント企画が続々と準備されている。盛り上がりをみせる大商戦に企業が熱い視線を注いでいる。(田村慶子)
バレンタイン超え
「日本のハロウィンが“観光地化”している」
こう指摘するのは日本記念日協会の加瀬清志代表理事だ。本来、秋の収穫を祝い、悪霊を追い出す宗教的な意味合いがあるハロウィンだが、国内では子供から大人まで仮装パーティを楽しみ、子供にお菓子を配る催しとして定着。このイベントを目当てにするインバウンド(訪日外国人)が増えており、日本のハロウィンは「観光目的」になっているというのだ。
同協会によると、昨年は天候不順の影響で振るわなかったバレンタイン市場の1080億円を上回る1100億円に到達した。今年は前年比9%増の1200億円になる見通し。