小保方晴子氏の記者会見での発言について、研究不正問題に詳しい大阪大の中村征樹准教授(科学社会学)は「インパクトのある反論はなかった」と話す。
中村准教授は、「研究成果の信頼性は、そのプロセスが妥当であることに支えられる。『真正な研究結果が存在するので研究不正ではない』と訴えているが、それは科学的には強引な主張だ」と断じる。
信頼性を証明するには「パソコンや実験ノートをどういう形で管理し、どういうデータがあるのかを提示し、説得力のある説明が必要」という中村准教授。一方で「理化学研究所の調査委員会の報告も拙速だったのでは。調査段階で小保方氏の主張を十分に聞き取りし、事実認定すべきだった」と指摘した。