米大型テーマパーク「ウォルト・ディズニー・ワールド・リゾート」(フロリダ州オーランド)のIT(情報技術)部門に勤務していた米国人の元社員2人が「われわれが解雇されたのは、人件費の安い外国人労働者を採用するためであり、違法である」として、ディズニーと人材派遣などを行うコンサルティング会社2社をフロリダ州タンパの連邦裁判所に提訴した。
米国ではここ数年、外国人労働者が米国人労働者の雇用を奪い、賃金を低下させているとの非難が高まっている。今回の訴訟はそうした非難を具現化したものだけに、米国内で論議が過熱している。
違法解雇と提訴
25日付米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)や米CNNマネー(いずれも電子版)などによると、訴えたのは男性のレオ・ペレーロさんと女性のディーナ・ムーアさん(53)。2人は約1年前に他の約250人のIT系社員とともに解雇された。
ディズニーに約10年勤務したムーアさんは、NYTに「ディズニーがやったことは単に賃金を節約しただけであり、米国人を貧しくしている」と憤慨した。